理系と文系、どちらがシステムエンジニアとして向いているのか!?
20歳の時に、IT業界に就職してもうすぐ20年が過ぎようとしてます。
私は文系出身で情報システム系の専門学校を卒業後にIT業界に就職しました。
プログラマからスタートし、現在はシステムエンジニアとして仕事をしているだけじゃなく、人事の仕事も掛け持ちでやっていたこともあり、これから就職を考えてる人や転職を考えている人によく聞かれる質問があります。
「文系でもシステムエンジニアになれますか?理系と比べてやっぱり不利ですか?」
文系でもシステムエンジニアになることが出来るのかと心配しているようです。
「心配しなくても文系・理系関係なくシステムエンジニアになれる!」
なんの根拠もなく答えているのではないので、いろいろなサイトで調べた情報と私の周辺の現状を元に、文系と理系のシステムエンジニアの違いという点を中心にまとめてみました。
下記5つのことについてまとめています。
- システムエンジニア1年目の状況
- システムエンジニア3年目の状況
- 転職する際の影響
- 給料の違い
- 理系と文系それぞれにシステムエンジニアとして求められること
1.システムエンジニア1年目の状況について
就職して1年目。この時期が「理系」と「文系」の差を一番感じる時期になります。
「理系」の新卒に比べて、「文系」の新卒は、専門知識、システム開発に関するプログラミング言語などへの理解が乏しい方が多く、これから身につけるという人がほとんど。
「理系」の新卒に関しては、既に在学中に開発経験がある人も多く、短い研修ののちに、早々に現場に配属されて実務を行う機会を与えられる面では有利ですね。
業務面では、理系の方が一歩先を進んでいるという状況になることが多いでしょう。
ただし、新卒といえば、技術力だけでなく、上司や先輩との「コミュニケーション」が非常に重要です。
この面に関しては、やはり「文系」の新卒の方が能力が高い(有利)という結果が「リクナビ」でのアンケートの結果として出ています。
文系の方は、「コミュニケーション力」を存分に発揮することが重要です。
この時期、理系に負い目を感じることなく、社会人1年目を過ごすには、上司や先輩からしっかりと教えてもらい学ぶことを意識して過ごすことを心掛けておくことをおすすめします。
独学だけではどうしても乗り越えられない壁がある時期なので、出来るだけ上司、先輩から技術を盗むことを意識しましょう。実際、技術に関しては、本や動画をみて理解するより直接人から教わるのが一番効率よく成長することが出来るでしょう。
「文系」でかつ「コミュニケーション力」もあまり自信がないというタイプの場合は、まずは上司、先輩と話してみるところから頑張ってみてはいかがでしょうか!?
きっと勉強するうえで必要な良書を教えてくれたり、技術以外のこともたくさん教えてくれるはずですよ。
2.システムエンジニア3年目の状況について
システムエンジニアも3年目あたりから、与えられる仕事の内容に変化が出てきます。
1年目、2年目はシステム構築、プログラムでのコーディングが仕事のほとんどを占めていることが多いですが、ここで新たに任せられるのが、「仕様書」・「設計書」の作成です。
3年目となれば、技術面で大きな差はない状況になっていることでしょう。
どんな業界でも次に成長する為のステップとしてこの時期に新しいことにチャレンジさせることが多いです。システムエンジニアの場合、「仕様書」・「設計書」の作成がそれにあたります。
文系のあなたは、ここが最大のチャンスです。
仕様書の作成が、理系との差が無くなる、もしくは差をつけるポイントになります。
理由としては、理系のエンジニアが「文書の作成」を苦手とする人が少なくはないからです。
逆に文系の方は、文章を書くことは好きもしくは得意という方が多いですね。
この「仕様書」・「設計書」を任せられた時に、きっちり書きあげることが出来るかどうかが、システムエンジニアとしての一つの分岐点にもなることが考えられます。
わかりやすく、問題点も少ない「仕様書」や「設計書」が書けるようになると、次はプロジェクトのリーダーに抜擢される可能性が非常に高くなります。
プロジェクトリーダーということは、プロジェクトに必要な人材を自分の元で管理することになりますよね。うまくいけば、システムエンジニアとしてだけでなく、管理職としての経験も積んでいくことが出来る環境になります。
自分の下に優秀なシステムエンジニアを置いて動かすこと想像してみてください。
文系と理系のエンジニアがバランスよく配置されたプロジェクトは非常に安定した仕事をこなすことが出来るのです。
僕の場合、文系のシステムエンジニアのイメージに近い為、自分のプロジェクトの人材はまず理系のシステムエンジニアを1名は必ず入れておくようにしました。
「理系」と「文系」では視点が違うことも少なくはないので、お互いの意見を元に検討を重ね進行していく形でより質の高い仕事が出来ていたと感じています。
現在は、基本一人ですべてやっていますが、やはり理系のエンジニアの方に意見を求めることも結構ありますね。
3年目は技術面だけでなく、リーダーとして仕事まかせてもらえるチャンスが出てくる時期でもあります。
1年目、2年目に得た専門知識、技術力に加えて、元から持っている文章能力を発揮し、「仕様書」や「設計書」に反映し活かしていくチャンスがたくさん転がってくるでしょう。
正直なところ、この時点で「理系」と「文系」の大きな差はほとんどなくなり、各々が適材適所を探りはじめる時期です。
3.転職する際の影響
「文系」、「理系」のシステムエンジニアの転職事情ですが、3年目以降であれば差はなく影響が少ないということが「リクナビ」のアンケート結果で出ています。
1年目、2年目で離職してしまうと、経験値の問題から転職が難しいことも少なくはないということが言われていますが、これは他の業種でも言われていることで、文系のシステムエンジニアであることがデメリットということではないですね。
転職となると、技術者としての経験値だけでなく、コミュニケーション力、使い方などいろいろ影響することは、どこでも同じことなので、特に心配することはないです。
比較的転職の多い業界ではあるので、ある程度技術力が身につけることが出来れば、後は自分の活躍したいフィールドを選択することも出来るので、早めに活躍したいジャンルを絞ってみるのもアリです。
「文系」のシステムエンジニアでも、「理系」と比べて大きな影響を受けることなく転職活動できるので安心してください。
4.給料(給与)の違い
初任給に関しては、「文系」、「理系」の差は避けることができないでしょう。やはり「理系」の方が少し給与が多く設定されている企業が多いです。
これはエンジニアに限定したことではないですけどね。
「文系」、「理系」の差が埋まってくるのは3年目以降といわれています。
先にも説明したように3年目以降がシステムエンジニアの分岐点となることが多い状況です。
ここで実力差も給料の差も一気に詰めることが出来る環境になってくる為、3年目以降は「理系」、「文系」の区別はなく、実力での勝負となる為、昇進、出世が、給与に影響することは間違いありません。
1年目、2年目の給与差さえ、気にしなければ将来的には足並みは揃いますし、理系の給与を上回ることも全然無理なことではありません。
5.理系と文系それぞれにシステムエンジニアとして求められること
よく「理系」のシステムエンジニアには「コミュニケーション力」、「文系」のシステムエンジニアには「技術力」を求めるといわれている通り、お互いの苦手と思われるウィークポイントをきっちり成長させることが重要で求められることです。
「文系」のシステムエンジニアに、弱点があるように、「理系」のシステムエンジニアもまた弱点があります。
それぞれが切磋琢磨して、お互いに能力を成長させてしていくことが出来る環境が理想なのかもしれませんね。
最後にまとめ
「理系」、「文系」のシステムエンジニアには、それぞれ良さがあります。
「理系」の緻密な人間、「文系」の柔軟な人間など、企業にとってはどちらも優秀な人材になることは間違いないので、出身学部なんて気にせず、やりたい職種にチャレンジしてください。
こういうことを気にする人に限って、うまくいかなかった時に「文系」であることを言い訳にするような方もいました。
でもそれは、決して「出身学部」のせいではありません。
単純にあなたのせいというだけの話です。
あなたが、システムエンジニアになりたいと思うなら、これまでの学歴、経歴な気にせずトライすれば結果、あなたの思っている理想のシステムエンジニアになれる可能性は高いですよ。
今、僕の周りにいる、就職して20年ほど経つシステムエンジニアはみんな自分の好きなジャンルで活躍しています。
システムエンジニアが増えることは大歓迎です。是非お待ちしています♪